「自分の作った作物をたくさんの人に食べて、美味しいといってもらいたい。それが、農作業の励みになる」
ってよくテレビでは言っている農家の方々がいます。
それはそれでいいかもしれませんが、建前であって、本音は「たくさんの人に食べられるように収穫しまくってお金にしたい」というのが大多数なのです。
ですが、私はお金のためよりも自分のために農業をやって続けていくことができました。
もちろんお金のために農業に転職する人は今現在は非常に少ないです。
わたしが経験した中で、農業に転職して心から良かったと思えるメリットを項目にわけてご紹介いたします。
農家に転職するメリット
農家の最大のメリットは働きたい時に働いて、休みたい時に休めるような自由な仕事ができることです。
しかしながら、農家は作物や動物を相手にする仕事なので、休む暇すらないのが現実です。
休むことすらない農家ですが、メリットは他にもいくつかあります。
朝に強くなる
早朝にしかできないブロッコリーの収穫や牛の餌やり、搾乳など朝の早い仕事であれば朝早く起きなければならない。
夜中の3時から牛の世話があったりするとその前から起きて体調を整える。なれてしまえば早起きするのはなんとかなるものだ。
体調の関係で寝起きが悪い人は難しいかもしれませんが…
肉体的に鍛えられる
私が一人で畑で石拾いをしたり、おもいミニコンテナをもったりする単純な仕事を継続的に行っていると筋力が付いてくる。
畑の端から端まで道の悪いところを歩くので足の筋肉も付く。
ただ、一番恐ろしいことは腹筋だけが発達しすぎて、いざ踏ん張らなければならない時にぎっくり腰になってしまうことです。
機械の整備のため、急いで作業してしまい、変な体勢で仕事をしてぎっくり腰になったという人も大勢いる。
私もその一人であるから…
最近では機械に頼る農家の方々が増えてきているので、人によっては「農家は全く体に負担がかからないよ」という人はまれにいる。だが、大部分は10年以上前の日本の農業のやりかたのままである。
心が豊かになる
やはり人間は緑と共に生きたい人間なのか、ゆっくりと時間が流れ、作物とや動物と共に時を歩むのが本当にこころを穏やかにします。
朝仕事に出る前に、庭の畑の様子を散歩しながら歩いて朝日を浴びて朝食を食べ、出発する。こんなのんびりとしたことが農業では日常となります。
その一方動物で生計を立てている酪農家などの扱うのは生き物なので、常に気を使わなくてはなりません。だが、畑に出れば、そこは広大な土と緑に囲まれた場所です。心が穏やかにならないはずはないでしょう。
地元の人と接する機会が多くなる
農業に従事する人にはかならずと言っていいほど「農業協同組合」に入るため、農協が元気な地域はイベントが盛大に行われ、露店の出店の手伝いや、イベントに使われる作物を提供する方も居たり、畑を通して地域の人と触れ合う機会が年間を当して少なからずある。
人口が少ない地域だと顔を合わせる人が限定されるので、嫌でも顔見知りになりますが、良い点ももちろんあります。
1次産業から6次産業まで一貫した経営ができる
生産から加工を経て、販売をすることは農業の素晴らしいところである。しかし、それと同時に多大なる苦労をするであろう。
販売する商品の原価はタネとか肥料代やエサ代ぐらいしかかからず、自分で工房や加工場を立てて、人を雇い自分のブランドを売り出すことも可能である。
ただ、自分で一貫してやろうとすると相当な時間がかかるので、必ず人を雇ったり無理のない方法で経営したい。
作物の成長が日課になる
作物の管理は畑に出ている限りは種まきから収穫まで一貫して管理しなければなりません。
たとえ、台風などの災害にあってもその作物を保護しなければ自分の収入がなくなってしまうからです。
そのため、体調の悪い日でも作物の管理は怠ることはありません。
自然災害以外にも動物による災害も考えられるので、合わせて対策をしなければなりません。
農家に転職を考えている人へ
つらいことを乗り越えた先に見える場所は頑張った人にしか来ないものだと思っています。
農家も他の仕事と同じでつらいこともあればうれしいことだってあります。人間の成長とともに作物も育つように種まきから収穫までいろんなドラマがあります。
その1年のスパンの繰り返しなのが農業です。
農家に転職を考えている方は参考にしただけたらうれしいと思います。